ガイダンスは、AI政策の形成に向けた継続的な取り組みの一環として、AIが法的提出書類の起草に使用される場合には現行規則が適用されることを指摘している。
特許審判部(PTAB)および商標審判部(TTAB)に対する実務において、AIが悪用されることがないよう、商務省知財担当次官兼 USPTO 長官のカティ・ビダルは、「The Applicability of Existing Regulations as to Party and Practitioner Misconduct Related to Use of Artificial Intelligence(AIの使用に関連する当事者および実務者の不正行為に関する現行規則の適用可能性)」に関するガイダンスを発表した。このガイダンスは、現行規則や方針を明確にし、PTABおよびTTABに対する提出書類の起草にAIが使用される場合の適用方法について論じている。
ビダルUSPTO長官は、「AIは急速に進化しており、責任ある使用と思慮深い政策が必要だ。このガイダンスは、そのような政策を形成するための継続的な努力の一環であり、現行のUSPTO規則における要件は、手続きの完全性を確保し、遅延や不必要なコストを回避するためのものであり、提出書類の作成方法に関係なく適用される。」と述べている。
今後数ヶ月以内に、USPTOは、当事者や実務者によるAIツールの使用に関して、一般公衆や他のUSPTO部門にガイダンスを提供する通知を連邦官報に掲載する予定だ。
USPTOは、AIと知的財産(IP)が交差する広範な政策に関して、あらゆる形態の知的財産とAIが関連する国内外の指標の開発に積極的に関与し続けており、バイデン大統領の「安全、安心、信頼できるAIに関する大統領令」で説明されているように、USPTOは、近いうちにAIを活用したイノベーションの発明者の要件に関するガイダンスを発表するとともに、特許性に関するその他の解釈についてさらに意見を求め、著作権とAIに関連する行政措置の勧告を発表する予定だ。また、USPTOは、ジーナ・レモンド商務長官などの連邦政府機関と協力し、AIトレーニングにおけるデータの使用、透明性と規制の開示、企業秘密保護、AIが生成するコンテンツの法的意味合いなど、AIと知的財産に関する米政権の方針を指導するとしている。