2024-02-20

EU:モンスターエナジーの異議申立でゲーム会社が名称変更 - Knijff Trademark Attorneys

 エナジードリンクとビデオゲームは、一見、直接的な競合関係にないように見えるかもしれない。
しかし、有名なコンピュータゲームの開発・販売会社のユービーアイソフト(Ubisoft)は最近、モンスターエナジー飲料を販売するモンスターエナジーからの異議申立てに直面した。モンスターエナジーは、新作ビデオゲーム「Gods & Monsters」がモンスターエナジーのロゴと混同される虞があるという理由で異議申立てを行った。モンスターエナジーはまた、ユービーアイソフトがモンスターエナジーの商標の名声にただ乗りし、その名声を損なう虞があるとも主張した。

 モンスターエナジーは、プロゲーマーやスポーツイベントのアパレル製品から「Monster Energy Supercross」という実際のビデオゲームに至るまで、ビデオゲーム業界において「MONSTER」商標を幅広く使用している主張した。また、「MONSTER」商標のために築き上げた貴重な顧客吸引力(グッドウィル)は、多大な費用と労力をかけて獲得したものであり、「MONSTER」および「MONSTER ENERGY」商標が登録されていることに加え、使用を通じて強力な識別力を獲得しているとも主張した。

 それに対してユービーアイソフトは、「MONSTER」という文字を含む登録商標は現在他に何百とあり、モンスターエナジーは「MONSTER」を権利主張できないと反論した。ユービーアイソフトはまた、「MONSTER ENERGY」という商標があまりにも有名になったため、追加的な保護を享受しているという主張にも反論した。

 「MONSTER ENERGY」が有名な商標であることは事実かもしれないが、権利者は商標紛争に勝利するためには著名性の証拠を提出する必要があった。これは、世界的に認知された商標であっても容易なことではなく、権利者は常に反論の余地のない証拠を提出するのに苦労しており、登録商標である「MONSTER ENERGY」の使用証明を提出することは、同商標が多数のバリエーションを採用していることからすでに難題となっていた。EUIPO(欧州連合知的財産庁)は、この商標はあまり知られておらず、一部の商標についてしか使用が立証されていないと結論づけた。 

 混同の虞に関しては、「GODS & MONSTERS」と「MONSTER ENERGY」の商標が混同を引き起こすほど類似しているかどうか、また、消費者が両標章を関連付けて想起する可能性があるかどうかが問題で、つまり、ユービーアイソフトがモンスターエナジーの名声にただ乗りしているかどうかだ。「MONSTER ENERGY」はゲームも指定商品として商標登録しており、「MONSTER ENERGY」と「GODS & MONSTERS」は類似していると判断され、異議申立ては成功した。

 異議の結果が示される前に、ユービーアイソフトはゲーム名を「Immortals Fenyx Rising」に変更した。ユービーアイソフトは、この名称変更はモンスターエナジーの異議申立てとは無関係で、単に名称がゲームに合っていたからだと述べている。これが名称変更の本当の理由かどうかは分からないが、ユービーアイソフトはおそらく商標登録できない可能性が高いことを認識し、さらなる遅延も費用も避けたかったのではないだろうか。結果的に、ユービーアイソフトがリスクを正しく評価し、ゲーム名を変更したことが賢明な選択だったことを示している。

本文は こちら (A monstrous infringement?)