セイコーエプソン株式会社(以下 エプソン)の「EPSON」ブランドが、インドにおいて2024年2月に「周知商標」に認定されたと発表した。
この認定によって、インド国内での「EPSON」の商標保護範囲が広くなり、商標権を有していない商品やサービスにおいても、第三者による不正な商標使用や登録による消費者の混乱を防ぎ、インドでのブランド保護の強化が期待できる。
エプソンでは、「EPSON」商標について、2004年に台湾、2011年にトルコで「著名商標」、2007年には中国で「馳名商標(著名商標)」の認定を獲得するなど、インドと同様に周知商標や著名商標を認定する国や地域において、「EPSON」商標のグローバルにわたる保護を進めてきた。インドにおいては、1990年のリエゾンオフィス設置から始まり、2000年に地域統括販売会社をバンガロールに開設し、プリンター、スキャナーなどの「EPSON」ブランド商品の営業活動を行っており、今回の認定は、「EPSON」がインドで広く認められ、支持されてきた結果の表れだとしている。
消費者に広く知られている商標の不正使用や登録による混乱を防ぐため、中国、インド、トルコ、台湾などの特定の国や地域では、これらの商標を認定する制度が設けられている。インドでは、特許意匠商標総局(Office of the Controller General of Patents, Designs & Trade Marks)により、インド国内において高い認知度を有している商標を「周知商標」として認定しており、2024年5月時点で認定されている「周知商標」は全281件で、うち日本企業の商標は「EPSON」を含めて16件ある。