登録商標は防御的・攻撃的な手段を提供するが、どこからどのように始めるべきなのだろうか。ブランドオーナーのための商標権行使戦略についてBart Schweitzerが概説する。
商標は登録していなくてもブランドオーナーをある程度保護するものだが、採用したブランド名はできるだけ早い時期に使用する全ての領域で商標登録することを勧めたい。登録した商標は金銭的価値が高いだけでなく、ブランドオーナーに重要な防御的・攻撃的手段を提供することができる。
防御面では、先行する登録がより新しい商標より優先される。つまり、新しいブランドから商標権侵害で訴えられるリスクなしに商標を使用することができる。攻撃面では、新しいブランドが同一または類似する商品・サービスに同一または類似する商標を登録または使用するのを阻止するために、登録商標を根拠とすることができる。
商標権者は、以下のことを防止するために登録商標を利用することができる;
* ブランドの希釈化(独占性の低下)、
* 類似商標を使用する第三者が、評判やグッドウィルから不当に利益を得る(「ただ乗り」)
* 模倣品の販売
* 風評被害につながる正規品の不正な流通や転売
効果的な商標権行使戦略の策定
Novagraafは、ブランドオーナーが効果的な商標エンフォースメント戦略を構築・実施できるよう、以下のサービスを提供している;
* 監視サービス:カスタマイズ可能な自動化されたサービスにより、特定の市場や競合他社による類似商標の新規出願を特定し報告することで、(必要に応じて)タイムリーに異議申立を行うことができる
* 商標調査サービス:最先端の商標検索ソフトウェアに利用して、専門調査員が関連する商標登録簿で競合する商標を特定する
* オンラインブランド監視サービス:eBay、Amazon、Alibabaなどのeコマースマーケットプレイスや、Instagram、TikTok、YouTube、Xなどのソーシャルメディア上におけるブランドの使用や不正使用を定期的に調査する
* 手続前の通知:停止通告書/催告状は、商標出願の取り下げ、商標の使用中止、和解につながることがある
* 行政手続:異議申立、取消請求、ドメインネーム紛争などで支援する
* 訴訟/法的手続き:侵害訴訟から差押え、損害賠償まで、商標・意匠侵害訴訟の事前・事後のガイダンスを提供する
* 税関における法執行:国内措置申請書(Applications for Action:AFA)を提出することで、税関はブランドを積極的に検知し、侵害品を差し押さえ、報告する
* オンラインブランド保護:ブランド使用の自動オンライン監視と追跡型広告、ソーシャルメディア投稿、ウェブサイトに対するものを含む通知の実施と削除システムによる権利行使