2024-06-25

今夏、模倣品問題を克服するために取るべき2つの行動 - Novagraaf

今夏は模倣品問題が急増すると、Mariëlle Hofferは警告する。次の2つの戦略的行動をとることで、今シーズンのブランド資産を効果的に保護しよう。 

ヨーロッパでは夏休みが目前に迫っており、今年も多くの人が新しい土地への旅行を計画している。旅行先によっては、衣料品や玩具からバッグや香水に至るまで、模倣品を露店で見かけることがある。しかし、今年旅行の予定がなくても、ネット上で模倣品が急増することが予想される。一年中問題になっているが、特定のブランド・オーナー(特にファッション業界)にとって、模倣品問題は夏の時期に急増する可能性がある。

模倣品対策が重要な理由
第三者が商品を模倣した場合、消費者のブランド体験に悪影響を与え、ブランドの独占性、名声、利益を損なう虞が生じる。例えば、玩具、電子機器、医薬品の模倣品がそうであるように、品質が悪く、検査されていない模倣品は、安全や健康に危険を及ぼす虞がある。また、模倣品はテロ組織や麻薬カルテルなどの犯罪組織の資金源となる可能性もあり、模倣品の購入は決して被害者のいない行為ではない。

2つの戦略ツールで模倣品問題に立ち向かえ
模倣品との闘いにおいて、商標権者は2つの戦略的手段を利用することができる;

税関への措置申請
税関当局は模倣品との闘いにおいて重要な役割を果たしている。毎年、税関は大量の模倣品流入を阻止しており、2022年にはEU域内だけで8,600万点(推定価格20億ユーロ以上)の模倣品が押収された。

商標権者には、職権で貨物を取り締まる税関に措置申請書(Applications for Action :
AFA)を提出することも勧めたい。AFAによって、登録商標、登録意匠、特許などの知的財産権やセキュリティ機能(security features)に関する詳細情報が税関当局に提供され、税関職員が模倣品をより容易に認識できるようになる。税関に通常の出荷ルートや出荷先に関する情報を提供することで、税関は侵害品の出荷を阻止しやすくなる。 

AFAは1年間有効であるが、1年単位で延長することができ、その間に新しい情報を追加することができる。例えば、新しいセキュリティ機能や出荷ルートの変更などである。
AFAを提出するもう一つの利点は、税関が貨物を差し止めた場合、(商標権者として)その貨物が侵害品であるか否かを示すために10営業日(4営業日の国もある)の猶予があることだ。申請人や製品の所有者は、貨物の差し押さえと将来の破棄予定を知らされると同時に、それに対して異議を申し立てる機会が与えられる。異議申し立てがなければ、または申立てが不成功に終わった場合、貨物は破棄される。

オンラインブランド保護ツールの利用
Eコマースの台頭により、多くの模倣品がオンラインショップやその他のオンラインチャネルを通じて少しずつ出荷されるようになった。毎日膨大な量の小包や郵便物が送られてくるため、税関当局にとって模倣品を含む小包を阻止することは困難になっている。

オンラインブランド保護ツールは、オンラインマーケット、ソーシャルメディア、その他のウェブ情報を監視し、ブランドの不正使用の発見をサポートする。最初の設定(例えば、製品の価格や販売チャネルなど)に基づいて、模倣品を迅速に特定することができる。

本文は こちら (Two actions to take to overcome counterfeit issues this summer)