休暇は異文化を発見し、視野を広げる絶好の機会だ。
休暇の思い出に素敵なお土産を買ったことのある人も多いだろう。ホリデーシーズンのお土産は数十億ドル規模のビジネスだ。冷蔵庫に付けるマグネット、観光客向けのTシャツや人気の小物などはよく知られている。
しかし、魅力的なお土産は、他のお土産と区別できるほど識別力がある標章、つまり商標になり得るのだろうか？EUIPO（欧州連合知的財産庁）は最近、イタリアの人気観光地チンクエ・テッレの風景写真をあしらったビスケット箱を立体商標としての登録出願について判断を下さなければならなかった。立体商標は既に市販されている商品と著しく異なるものでなければならない。
EUIPOは、ビスケット箱にはあらゆる形や大きさがあり、風景の写真が入ったビスケット箱も含まれるとして出願商標の登録を拒絶した。したがって、この箱を見る消費者は、商標としてではなく、単なるきれいな箱として見ることになる。
思うにEUIPOは、消費者がこの箱を購入するのはおそらく魅力的であったからに過ぎないと言うこともできたはずである。もし、魅力的であることがこの商品を購入する主たる理由であるなら、このことは商標の登録を拒絶する新たな法的根拠となるのではないだろうか。
