2024-10-18

バミューダ:待望の新商標法は2025年1月1日に施行 - SMD Country Index

バミューダ登録総局(Bermuda Registry General)は、1974年商標法に代わり、待望の新商標法である商標法2023が2025年1月1日に施行すると正式に発表した。
新法は、バミューダにおける商標の管理・保護にいくつかの重要な変更をもたらすものだ。

主な変更点は以下の通り;
* 証明商標、団体商標、音や色彩などの非伝統的商標などの登録可能な商標の種類の拡大
* 同一または類似する区分において、同一権利者が所有する同一または類似する商標を関連付ける要件の廃止
* 商標をパートAまたはパートBのいずれかに登録し、それぞれのパートに登録することで異なる権利を付与することができる分割登録制度(注1)の廃止。既存の商標はすべて単一の登録簿に移される。2025年1月1日以降の新規登録は、新たに統合される単一の登録簿に記載される
* 商標登録に対する担保権の設定手続きを明示し、商標ライセンスに関する規定を拡大する

ブランドオーナーや登録代理人に課される新たな義務は以下の通り;
* 出願人は、商標が当該商品・サービスに関して使用中であるか、または商標を使用する善意の意図があることを宣言することが求められる
* 出願人は、オフィスアクションを回避するため、出願時に商標の要素を自主的にディスクレームするオプションを持つことができる

新法の施行に伴うその他の注目すべき変更点は以下の通り:
* 商標は当初 10 年間登録され、その後、登録機関に申請することにより、さらに 10 年間更新することができる
* パリ条約に基づく優先権の主張を可能にするが、英国商標を同じ条件で再登録する権利は新しい法律から削除された。また、新法は、バミューダをWIPOの国際商標登録の締約国として指定することを規定しているが、今のところ、バミューダがマドリッドプロトコルに加盟する予定は具体化していない
* 商標権侵害と模倣から商標権者を保護するための強力な権利行使の仕組み。商標権侵害で有罪となった者に対する罰則を強化し、商標権者が悪意の行為者に対して、多額の損害賠償と差止命令を求めることができるようにする 

経過処置により、新法の施行日前(2024 年 12 月 31 日まで)の出願は、現行法に基づき登録機関によって処理され、施行日以降の新規出願は、新法の規定に基づいて処理される。バミューダは特許法の改正も検討しているが、これはまだ検討中である。

全体として、新商標法はバミューダにおける商標の保護と管理において大きな前進を意味する。近代化された登録制度、登録可能な商標の範囲の拡大、および強化された権利行使の仕組みはすべて、企業にも個人にも利益をもたらす、強固で効果的な商標制度に寄与するものだ。
(Source: www.hsmoffice.com)

(注1)現在の登録簿はパートA(本質的に識別力があるか使用によって識別性を獲得した商標)とパートB(識別性が低いが権利者の商品/サービスを「区別できる」商標)とに分かれている。

本文は こちら (New Trade Marks Act into Force on Jan 1, 2025)