スウェーデン発祥の家具量販店イケア(IKEA)のロゴは誰もが知っている。文字「IKEA」を楕円形で囲んでいるものだ。
2024年1月、深センの中国企業がIKEAのロゴに酷似したロゴを商標出願した。唯一の違いは、「IKEA」ではなく「IKIKI」という文字が使われていることだった。どちらの単語も「IK」で始まるが、主な類似点はグラフィック要素に関するもので、中国企業のロゴを見れば誰もが自動的に「IKEA」を思い浮かべるだろう。
イケアは今年4月に警告した上で、混同の虞があり、イケアの評判を利用して不当な利益を得ようとしているとして、異議を申し立てたことは驚くことでもない。イケアはまた、中国企業のロゴが自社の評判と商標の識別性を傷つけるとも主張している。EUIPO(欧州連合知的財産庁)がこの件をどう扱うかはまだわからないが、イケアには強い根拠があるものと思われる。
これらのことは、ロゴを商標登録することがいかに重要であるかを示している。イケアがもし文字商標だけを登録してロゴを商標登録せずにいたら、「IKIKI」と「IKEA」の類似性を争うことができるため、異議申立てはもっと難しかっただろう。
このような理由から、我々は特徴的なロゴを持つ顧客に必ずロゴも商標登録するよう助言している。そうすることで、確かな根拠を有する商標ポートフォリオを手に入れることができる。
本文は こちら (IKEA’s logo proves crucial in infringement proceedings)