2024-12-12

EU:カカオとコカインを組み合わせた商標「Cocoaine」 - Knijff Trademark Attorneys

カカオ(cacao)とコカイン(cocaine)を組み合わせた商標「Cocoaine」が登録出願された。
確かに出願人は、自社の製品の中毒性について魅力的な特徴をほのめかしたかったのだろうが、法律家の目から見てそれが適切な名前なのかどうか疑問だ。

EUIPO(欧州連合知的財産庁)は、「cocaine」の文字に「o」を追加して綴りを変えているが、関連する公衆、特にEU域内で英語を話す者には、この名称の「cocaine」という単語を容易に連想するだろうと主張した。なにしろ、不規則な綴りや文法を、消費者の注意を引くための文体上の工夫として用いることは、広告業界では一般的なことなのである。

ヨーロッパの法律では、違法薬物に関することは公序良俗に反するとされる。「Cocoaine」という名称は、(医療用ではなく)快楽を得るための麻薬(recreational drug)の使用を常態化させ、さらには美化する危険性があり、EUはこのような慣行を撲滅しようとしている。EU域内で押収されたコカインの量が記録的に多いことや、増加するコカイン使用と社会への悪影響と闘うためのEUの献身的な努力を考えると、これは特に重要なことである。つまり、公序良俗に反する商標は登録できない。 

このように、ブランド名で創造性を発揮することは奨励されるが、違法行為を矮小化することは許されず、法的及び倫理的な境界線を越えることになる。注意するに越したことはない!

本文は こちら (Cocoaine – a name with a bitter aftertaste)