財務省は、令和7年3月7日に、令和6年の税関における知的財産侵害物品の差止状況を発表した。
それによると、輸入差止件数は33,019件で、前年と比べて4.3%増加し、公表を開始した昭和62年以来で過去最多を更新した。
輸入差止価額は推計で約282億円となった。
仕出国(地域)別の輸入差止件数では、中国が全体の80.6%(26,604件、前年比5.3%増)で最多であり、次いでベトナムが9.7%(3,215件、前年比19.5%増)、マレーシアが3.0%(979件、前年比101.4%増)、韓国が2.4%(785件、前年比4.5%増)と続いている。
品目別輸入差止実績は、輸入差止件数で、衣類が11,774件(構成比31.1%、前年比13.2%増)で最多、次いで財布やハンドバッグなどのバッグ類が7,293件(構成比19.3%、前年比19.2%減)、靴類が4,228件(構成比11.2%、前年比4.9%減)、身辺細貨類が2,083件(構成比5.5%、前年比51.5%増)であった。
また、輸入差止点数では、煙草及び喫煙用具が191,976点(構成比14.8%、前年比39.6%減)で最多、次いで衣類が74,160点(構成比5.7%、前年比12.1%減)、イヤホンなどの電気製品が57,516点(構成比4.4%、前年比16.6%減)、紙製品が36,830点(構成比2.8%、前年比76.2%増)であった。また、その他(構成比58.2%)にはシールや包装用品などが含まている。
知的財産別輸入差止件数は、偽ブランド品などの商標権侵害物品が31,212件(構成比93.6%、前年比2.5%増)で、引き続き全体の大半を占め、次いで偽キャラクターグッズなどの著作権侵害物品が1,380件(構成比4.1%、前年比59.9%増)であった。
輸送形態別輸入差止件数は、郵便物が大半を占めており、郵便物が28,948件(構成比87.7%、前年比3.5%増)、一般貨物が4,071件(構成比12.3%、前年比10.1%増)であった。
知的財産侵害物品差止状況の詳細は こちら (財務省のサイト)