エレクトロニックミュージック・ファンが集まる野外イベント「Mysteryland(ミステリーランド)」はオランダで最も古いフェスティバルのひとつで、豊かな歴史を誇っている。
このおとぎ話のようなカラフルな装飾で知られるこのダンスフェスティバルは、ユニークな体験を求めて世界中から観光客が訪れる。
このイベントの重要な収入源は、その年のエディションをあしらったTシャツだけでなく、CD、レコード(LP)、その他のコレクターズアイテムなどのグッズだが、似たようなグッズを扱うブランドが市場に参入してくると、かなりフラストレーションがたまるものだ。
残念なことに、ドイツの会社がEUで第9類(CDなど)の商品を指定して「Mysticland」という商標を出願したとき、まさにそれが起こった。MYSTERYLANDは、混同のおそれを主張して異議申立を行った。スタイライズした商標「Mysticland」は、「MYSTERYLAND」と容易に間違われる虞があるからだ。主な理由として、第9類の商品が同一であること、「Mysticland」と「MYSTERYLAND」との名称で識別力が不十分であることを挙げている。

欧州連合知的財産庁(EUIPO)は、外観的、称呼的、観念的に両商標は類似していると判断した。どちらも「Myst…land」という体裁で構成され、長さも10文字と11文字で似ている。出願商標と登録商標の間には外観的な違いはあるが、その影響は限定的であり、全体的な類似度は平均以上である。
この決定により、MYSTERYLANDはその権利をしっかりと守った。しかし、「Mysticland」は第28類(玩具およびゲーム)を指定した商標登録に成功している。これはMYSTERYLANDにとって依然として懸念材料である。MYSTERYLANDは、その高い評判を利用して第28類でも異議申立に挑戦することもできたはずだ。そして、ドイツ企業は以前、文字商標「Mysticland」を登録し、衣類分野もカバーしていたが、MYSTERYLANDは異議を唱えなかった。なぜかは謎なのだが……。