2025-04-17

日本:IP-RoBoと奈良先端大が文字結合商標調査の精度向上に関する共同研究を開始

株式会社IP-RoBo(以下「IP-RoBo」)と奈良先端科学技術大学院大学(以下「NAIST」)先端科学技術研究科情報 科学領域 ユビキタスコンピューティングシステム研究室の安本慶一教授は、文字結合商標調査を行うAIの精度向上に関する共同研究(以下「本研究」)を開始したことを発表した。

IP-RoBoは、2018年4月に、特許庁等の専門家の判断を機械学習した商標調査AIである「TM-RoBo」をリリースし、2020年7月に、文字結合商標調査に関する機械学習AIを開発し、AI商標検索機能としてリリースした。

文字結合商標調査では、調査商標に含まれる各語への分割、称呼付与、識別力判断等、多岐にわたる処理が必要となり、商標に含まれ得るあらゆる言葉について、分割、称呼付与、識別力判断等を機械学習することは極めて困難であった。特に、商標には新たに創作される造語が含まれることも珍しくなく、また、対象となる商品・役務についても時代の経過にともなって新たに生み出されるため、上記の学習を更に困難にした。

このような状況の下、LLM(大規模言語モデル)をはじめとする言語処理の精度と信頼性がここ数年で著しく向上していることから、最新のAI技術を導入することで文字結合商標調査AIの精度を飛躍的に向上させることが期待されるようになった。そこで、幅広い領域のAI研究をリードするNAISTと、文字結合商標調査AIの開発実績を有するIP-RoBoは、それぞれの強みとする技術を持ち寄り、文字結合商標調査を更に正確に行うAIの研究開発を行うことを目的として、本研究に取り組むことにした。

本研究では、文字結合商標調査の各処理を対象として、最新技術による精度向上のための研究・開発し、この研究成果を「TM-RoBo」の次期バージョンに組み込み、文字結合商標調査を行うAI商標検索機能の精度を飛躍的に向上させることを目指している。