仏山市中等裁判所はこのほど、有名なマットレスブランド「SIMMONS」に係る商標権侵害及び不正競争事件で、二審判決を言い渡した。
裁判所は、シモンズ(深圳)寝具有限公司ら複数の被告が、商標権侵害、商号模倣、虚偽宣伝という一連の模倣行為を通じて、百年以上の歴史を持つブランド「SIMMONS」の信用を悪意で便乗したと認定した。二審裁判所は200万元の賠償を命じた一審判決を取消し、原告の上海シモンズ床褥家具販売有限公司の515万元の賠償請求を全額支持した。
本件では、被告はマットレス製品、宣伝資料、営業場所において、原告の登録商標と同一または類似の「SIMMONS」、「SIMMONS GROUP」などの標識を大量に使用し、さらに原告の登録商標を含むドメイン名「simmons-1870.com.cn」、「simmons-usa.com」などを登録・使用して製品の宣伝と販売を行っていた。
被告は海外にペーパーカンパニーを設立して関連商標を登録し、国内の関連企業に商標の使用を許諾し、さらに類似するアイコンや創業者の肖像を原告の商標と組み合わせて使用し、国際的なブランドであるかのような印象を故意に与えていた。上海シモンズ公司が各地の市場監督管理局を通じて実店舗の侵害行為を摘発した後も、被告はオンラインECプラットフォームや実店舗で侵害製品の販売を継続したため、原告は裁判所に提訴した。
二審裁判所は、被告による侵害行為の悪意、継続期間、規模などの要素を総合的に考慮した。実店舗の数、月間販売量、販売価格、利益率などの証拠に基づき、保守的な見積もりであっても被告の侵害による利益が原告の主張する515万元を大幅に上回ると判断した。これにより、二審裁判所は200万元の賠償を命じた一審判決を変更し、原告の請求額を全額支持した。
(2025年5月28日 搜狐)