2026-08-03

中国:商標法改正で冒認出願への対策を強化、企業にとって意味するもの - Novagraaf

中国商標法の改正法が2027年1月1日に施行される。これにより、商標権者は、商標の冒認出願、悪意の商標出願及び誤認を招く商標使用に対して、これまで以上に効果的な対応を講じることが可能となる。中国において商標を保有する企業にとっては、自社の商標ポートフォリオを改めて精査する重要な機会となるだろう。Annerie Beentjeが解説する。

商標の冒認出願とは何か、なぜ中国で大きな問題となっているのか
中国は、多くの国と同様に「先願主義」を採用している。しかし、実務上は、この制度を悪用し、本来のブランドオーナーに対して圧力をかけることを目的として商標を先取り出願・登録する事例が数多く生じてきた。

今回の改正法は、中国国家知識産権局(CNIPA)に対し、このような商標の冒認出願に対して積極的な措置を講じる権限を付与するものとなっている。
中国市場で事業を展開している企業や中国市場へこれから進出する予定の企業にとっては、改正法による新たな制度上のメリットを十分に享受するためにも、適時かつ戦略的な商標登録出願を行うことが引き続き極めて重要となる。

改正法の主な内容は以下のとおり;
真正な使用の重視
今回の改正における最も重要な変更点の一つは、商標の真正な使用が従来以上に重視されることだ。
CNIPAは、商標が正当な理由なく3年間継続して使用されていない場合には、職権により当該商標登録を取り消す権限を有する。
これまでは、不使用商標に対する取消しは、主として第三者が不使用取消審判を請求することによって開始されていた。
しかし、改正法では、CNIPAがより積極的に商標登録簿を整理し、実際に使用されていない商標を排除する役割を担うことになる。

オンライン上での使用が使用証拠として重要性を増す
改正法は、デジタル化した事業活動の実態にもより適合する内容になっている。
電子商取引プラットフォーム、ウェブサイト、ソーシャルメディアなどのオンラインを通じた商標の使用についても、商標の使用を立証する証拠として明示的に認められる。

誤認を招く商標使用に対する規制の強化
改正法には、消費者に誤認を与える商標使用を防止するための規定も新たに盛り込まれている。
具体的には、商標や標章の使用により、商品の品質、性質、その他の特徴又は原産地などについて、需要者に誤った印象を与えるおそれがある場合を対象として規制が強化される。

中国商標法におけるその他の主要な改正事項
このほかにも商標権者にとって重要となる実務上の変更が数多く盛り込まれている。
* 動き商標が新たに登録可能な商標として認められる
* 著名商標(馳名商標)の保護範囲が拡大される
* 商標異議申立期間は、現行の3か月から2か月へ短縮される
* 商標代理機関及び商標代理人に対する監督が強化される
* 損害賠償制度及び権利行使の手段についても、より厳格な規定が整備された

本文は こちら (China tackles trademark squatting: What does this mean for you?)