2016-12-23

インド: 著名商標に関する商標法改正- by Chadha & Chadha

2015年11月に商標法改正に関するパブリックコメントの意見募集が行われたが、まもなく改正される見込みが高くなってきた。一般的には改正の目的が商標出願の書類を減らし、商標登録手続きを簡素化することにあるのだが、今回の目玉は登録官に対する著名性の証明にある。現在のインド商標法第127条(登録官の権限)に「登録官による著名性の認定」を加える提案がなされている。つまり、如何なる出願人も新たな書類「TM-M」で著名性の認定を登録官に求めることができるというものだ。申請では著名性を立証する証拠書類を提出する必要がある。

最終的に著名性の認定を受けると、インド特許庁の著名商標リストに登録される。もし登録に不都合があれば登録官によってリストから削除される。

現在、著名商標と証明されるためには裁判所の認定が必要だが、著名性の認定を目的として不必要な訴訟が起こされる要因ともなっている。2016年12月16日時点でApple, BMW、Facebook を含む81の商標が著名商標リストに掲載されている。

将来的に著名商標となる可能性をもつ商標の権利者であれば、将来のトラブルを避けるためにも著名性獲得の投資が重要である。これにより商標権侵害やパッシングオフにおける大きなサポートを得ることになるだろう。それゆえ、権利者はできるだけ著名性に関する証拠書類を収集しておくことが重要だ。また同時に素早い権利化のため、できる限り早く商標出願することも薦めたい。著名性獲得のためのリーガル・アドバイスも奨めておきたい。

本文は こちら (India: Proposed Amendment to Allow Applications for Declaration of Marks as Well Known)