2018-02-09

EU:ウェンブリーを超えた商標 - Knijff Trademark Attorneys

商標には識別力がなくてはならない。この要件は、しばしば商品の品質についてシンプルに消費者に伝えたいマーケティング担当者の目的とは対照的になる。コンフォート・チェア(安楽椅子)、スマート・カー、ダブルチーズバーガーは、椅子、車、ハンバーガーにとって記述的なブランドとなる。これらは、商標法の観点から見ると登録すべき強い商標ではないが、マーケティングの観点から見ると良いブランドといえるかもしれない。これら記述的な商標を登録する困難さは、図形要素を追加することによって回避することができるが、図形要素を追加するだけで記述的な文字を登録することが難しくなってきている傾向もある。

地理的表示は、記述的商標のカテゴリにおいて特別なもので、原則として、地理的表示は製品の出所に関するものを示唆している。

歴史的に一部の商標は特定の地名から構成されている。ロンドンにある歴史的なスタジアム、ウェンブリーのように。ウェンブリーという名前は、スタジアムのある地域名称に由来している。ウェンブリーは最近、欧州連合(EU)に文字商標「ウェンブリー」を商標出願したが、EUIPO(欧州連合知的財産庁)によって、催し物などを指定した41類のサービスについての登録は拒絶された。その理由として、この名称は様々なイベントがウェンブリー地区で行われていることを公衆に直接的に示唆するというものであった。ウェンブリーは査定を不服とし審判請求し、それが成功した。審判部は、関連する公衆がスタジアム以外の何かを想起することはあまりないとの見解を示した。

本文は こちら (Beyond Wembley)