ポルトガル政府は、現行の産業財産法に代わる新しい産業財産法案を議会に提出した。
現在の産業財産法は2003年（Decree Law 36/2003）に採択され、2008年に改正された（Decree Law 143/2008）ものだ。新産業財産法案の序文には以下の目標が掲げられている。
a） 2015年12月16日付け欧州議会及び欧州理事会商標指令(EU)2015/2436の改訂の実施
b） 2016年6月8日付け欧州議会及び欧州評議会営業秘密指令(EU) 2016/943の実施
c） 産業財産権の付与、維持及び消滅に関する行政手続きの簡素化及び明確化
d） 権利保護システムの強化と侵害に対する救済措置の有効化の仕組みを導入
EU商標指令を反映したことで国内法に幾つかの重要な変更がもたらされている。
商標に関する注目すべき修正案は以下の通り；
– 異議申立における防衛手段としての使用証拠の請求
– 侵害訴訟における防衛手段としての後願の登録商標所有者の中用権
– 第三国から輸送中の侵害商品の侵入を防止する新しい権利
– 商標の存続期間の起算日の変更（登録日から出願日へ）
相対的な拒絶理由について、職権での審査の原則を維持することが提案されている。
また、ポルトガル政府は、2023年1月14日までの施行が義務付けられてる第45条（取消手続または無効宣言）を含む、指令の最大限実施を選択した。
Source: www.sgcr.pt