ベントレー(Bentley:ドイツのフォルクスワーゲングループ)、ジャガー(Jaguar:インドのタタ・モーターズ)、シボレー(Chevrolet:ゼネラルモーターズ)は、何れも最近EUで異議を申立てた自動車ブランドだ。
ベントレーは、カフェやモーテルを指定した「Bentley」商標に対してEUIPO(欧州連合知的財産庁)に異議申し立てを行った。今回のケースは、被申立人の商標は「Bentley」をロゴ化したもので、ベントレーの商標権を露骨に侵害するものであったが、被申立人の商標はベントレーの登録商標が指定する商品・サービスと類似しているわけではないので、ベントレーは商標の名声を立証しなければならない。ベントレーが十分納得のいく証拠で異議申立て認められれば、出願商標は登録を拒絶される。
商標の名声を立証するのがどれほど難しいのかは、シボレーが申し立てたレンズと冷蔵庫を指定した「Chevrolet」商標に対する異議で明らかだ。EUIPOは、シボレーの名声に関する証拠がアメリカに集中しており、EUにおける名声は十分に立証されなかったとして、シボレー商標の名声を認めなかった。したがって、異議は出願商標が指定する商品の大部分で成功しなかった。
最後に、ジャガーは、フィットネス機器を指定した「Jaguar Gym」商標に対して異議を申立てた。ジャガーにとって幸運だったのは、ジャガーはこれらの商品にも商標登録していたことだ。EUIPOは、商標が類似しており、指定する商品が同一であるため、すぐに異議を認める結論に至った。
2018-12-19