企業にとって、利用可能な商標を見つけることは大きな課題だ。この課題を克服するためには、出願前に利用可用性調査を実施することだ。KnijffのMultisearch®は、この調査のために開発されたもので、各地の代理人が行う調査を統一した形式で総合的なコメントを提供するものだ。実務的で法的なアドバイスをするために、法的リスクだけでなくビジネスリスクにも焦点を当てている。何かあれば、商標所有者は何らかの措置を講じる必要があるからだ。
このツールで商標のリスクを予測できる。時には、異議申立が可能かどうかを確認したいと思うかもしれないし、さらに知名度の高い会社は、時にリスクを負うかどうかを検討できる。
英国のザ・ボディショップの場合、商標出願が否定的なものになった: ザ・ボディショップの 「STRAWBERRY KISS」商標出願は、先行する商標「SUNNY KISS」を所有するドイツのdm-ドロゲリエ・マルクトから異議を申立てられた。
「KISS」対「KISS」の争いとなったが、どっちの「KISS」が勝つのだろうか?両方の文字は、どちらも「KISS」という言葉を含んでいる一方、「SUNNY」と「STRAWBERRY」という異なる言葉もある。これらの商標は類似するといえるだろうか?
EUIPO(欧州連合知的財産庁)は、「KISS」は両方のブランドの要部で、「SUNNY」と「STRAWBERRY」は「KISS」を修飾しており、「KISS」は識別力のある言葉で、両商標は2つの言葉で構成されている。そのため、外観と称呼で平均的な類似性があり、指定商品も類似するため、混同が生じるおそれがあると信じる理由があるとの判断を下した。
「STRAWBERRY KISS」商標は、すでに使用され始めていたようであるが、商標登録は拒絶された。ザ・ボディショップにとって大きな問題は、第三者が「STRAWBERRY KISS」の名前を悪用した時に、商標権がないと措置が非常に困難なことだ。
本文は こちら (A kiss against a kiss)