2022-04-10

ドメイン:「lnstagrarn」と「Instagram」、商標権者もご注意を! - Knijff Trademark Attorneys

タイポスクワッティングとは、正規のドメイン名と意図的に紛らわしいURLを使用して人々を惑わすことで、この行為は一般的に行われている。カルバン・クラインの下着やAbibasのスニーカーなど、「デザイナーズ」ブランドに使われていれば、すぐに分かるかもしれないが、判断を誤まらせるようなドメイン名に使われている場合は、目立たないかもしれない。

「ドメイン名のスペルミスに一体誰が騙されるのか、そんなトリックに引っかかるはずがない」と思うかもしれないが、タイトルにある「lnstagrarn」の先頭の大文字「I」は、実は小文字の「L」であることに気が付いただろうか?このような例は、まだまだたくさんある。インターネットのURLで、「vv」は「w」に、「zero」が「o」に、「rn」が「m」に見えやすい。「ABNArnro.nl」や「lnstagrarn.net」など、ブラウザの小さなフォントではすぐにはわからない。これはステルス詐欺の一種だ。

商標を保護するためには常に相当な労力が必要だが、今や商標権者も「lnstagrarn.net」のような商標の偽装工作に注意しなければならない。

十分に認識可能であること
「lnstagrarn.net(LNSTAGRARN)」というドメイン名は、おそらく「instagram」で検索しても最初に出てくるものではないが、Instagramの商標弁護士はこれを発見し、直ちに行動を起こした。世界知的所有権機関(WIPO)の仲裁調停センター (Arbitration and Mediation Center)に申立てを行い、このドメイン名の所有権を獲得した。

「lnstagrarn.net」事件では、「商標と共通し、明白で意図的な誤字」のあるドメイン名が、「Instagram」商標の「十分に認識可能な特徴」を含むとして、混同するほど類似することが示された。経験上、このような誤字はユーザーを混乱させることを目的としており、従って悪意を持って使用されている可能性が高い。今回のケースは明白であったため、「lnstagrarn.net(LNSTAGRARN)」ドメイン名はInstagramに移転された。

紛争解決手続き
裁判となると多大な時間と費用がかかるが、侵害を構成するドメイン名や悪意で登録されたドメイン名については、多くの場合、誰でも簡単にWIPOに申立てることができる。一般トップレベルドメイン(gTLD:.com、.org、.bizなど)および幾つかの国別コード(ccTLD:.nlなど)は、紛争解決処理手続きの対象となっている。

本文は こちら (LNSTAGRARN is also INSTAGRAM)