ナイキ・エアフォース1のファンならば、最近、ナイキ・エアフォース1 x ティファニー “1837”のコラボ発売を聞いたことがあるだろう。この商品には、高級ジュエリーブランドとして初めて、購入者だけにシルバー製シューズボックスが用意されている。
23ポンドの925シルバーで出来ているシューズボックスは、400ドルの価格には含まれていないので注意が必要だ。ただ、このシューズは先月発売されて直ぐに完売となったので、手に入れることができた買い物客は幸運だ。ラグジュアリーブランドとのコラボレーションがもたらすナイキの成功は特別なことではない。最近のコラボレーションには、パリを拠点とするブランドJacquemus(ジャクムス)やルイ・ヴィトン、コムデギャルソンなどが含まれている。
2022年には、アスレチックとレジャーを組み合わせたアスレジャーがますます盛んになり、多くのブランドが、自社のperformance linesや既存のアクティブウェアとのコラボレーションを通じて、新しい市場への参入や市場シェアの拡大など、ビジネスチャンスを認識している。
最近のブランドは、製品の機能性を高めると共に、アクティブウェアなので一般的に見られる機能、例えば、抗ウイルス性や暖・冷効果など、消費者により着やすい衣料を提供している。ナイキとパリを拠点とするブランドJacquemusとのコラボレーションでは、ナイキのDri-FITテクノロジーが採用された。この革新的なポリエステル素材は、購入者がより快適により長い時間より激しい運動ができ、さらりとした状態をキープするよう開発されている。当時、ナイキのカタリストアパレルデザイン担当VPは、「コラボレーションは、お互いのスタイルと機能性を取入れることで、単独では成し遂げられない方法でお互いを高める効果をもたらすことができる」と述べている。
ミュウミュウとニューバランスは、2022年春夏のミュウミュウのランウェイでデビューした最初のコラボレーションの成功を受けて、人気の「574スニーカー」の新しい色違い模様(colourways)をリリースすると最近発表した。
どのようなコラボレーションにも言えることだが、知的財産を確保して、登録商標が予定している活動を十分にカバーしていることを確認する必要がある(特に新しい商品分野に進出する場合)。また、既存の知的財産を確認した上で、当事者間で適切なライセンス契約が結ばれているか、またコラボレーションの一環として必要になる可能性のある新しい商標、意匠、特許などを確認し、これらの権利の所有権について当初から注意を払うことが重要だ。