財務省は、令和5年3月3日に、令和4年(2022年)の日本全国の税関における「令和3年の税関における知的財産侵害物品の差止状況」を発表した。
それによると、輸入差止件数は26,942件で、前年と比べて4.7%減少したものの、3年連続の2万5千件超えとなった。輸入差止価額は推計で約186億円に上がる。
仕出国(地域)別の輸入差止件数では、中国が全体の75.9%(20,461件、前年比6.5%減)を占め、引き続き高水準で推移しており、次いでベトナムが2,135件(構成比7.9%、前年比29.6%減)、台湾が1,427件(同5.3%、同約7倍)、韓国が649件(同2.4%、同10.2%増)であった。
知的財産別の輸入差止件数は、偽ブランド品などの商標権侵害物品が25,705件(構成比94.6%、前年比6.3%減)で、引き続き全体の大半を占め、次いで偽キャラクターグッズなどの著作権侵害物品が841件(同3.1%、同24.8%増)であった。また、テープカセットなどの特許権侵害物品は280件(同1.0%、同60.9%増)で過去最高の件数となった。
品目別の輸入差止件数は、財布やハンドバッグなどのバッグ類が9,045件(構成比28.1%、前年比5.5%減)と最も多く、次いで衣類が6,963件(同21.7%、同23.4%減)、靴類が4,275件(同13.3%、同8.7%増)、携帯電話及び付属品が2,413件(同7.5%、同45.7%増)であった。
知的財産侵害物品の差止状況は こちら (財務省のサイト)