2023-04-03

ミャンマー:4月1日に迫る商標法施行、始動する商標裁判 - Tilleke & Gibbins

 ミャンマーの商標法は4月1日に施行される予定だが、このたび、商標法に基づく訴訟を審理する管轄権を特定の裁判所に与えるための法律が公布された。これにより、商標権者は初めて商標法に基づく訴訟を請求する手段を持てるようになる。また、商標法の施行がこれ以上遅れることはないだろうという非常に明るい兆しでもある。

 商標法により、ミャンマー最高裁判所には知的財産裁判所を設立する権限が与えられる。また最高裁判所は、知的財産裁判所が設立されるまでの間、既存の裁判所に新たな管轄権を割り当てことができる。

 最高裁判所から出された5つの通達という形をとった法律により、いくつかの既存の裁判所が管轄権を与えられている。これには、刑事および民事の訴訟及び商標当局の決定に対する上訴を審理する管轄権も含まれる。ヤンゴン管区高等裁判所(High Court of Yangon Region)と管区・州高等裁判所(High Court of the Regions and States)には、他の裁判所の命令や決定、判決に対する上訴を審理する管轄権が与えられた。

 独立した知的財産裁判所が設立されのるかどうか、あるいは設立時期については情報は得られていない。

 この進展は、これまで商標権の行使に関してミャンマーの専門裁判所に頼ることができなかったブランド所有者が、まもなく訴訟を起こすことができるようになることを裏付けるもので、さらに、これらの通知により、商標法が予定通り4月1日に施行されることが強く追認されたものといえる。

 「グランドオープン」の日程はまだ発表されていないため、「ソフトオープン」中に再出願した商標に出願日が与えられ、それ以外の商標出願が可能になるまでには、まだ時間がかかりそうだが、商標に関する詳細な手続きやガイドラインを定めた「商標規則」は、近日中に発表される見込みだ。

 ミャンマーにおける商標権行使のためのこれらの新しい司法の選択肢や商標法に基づく同国の新しい手続きや実務に関連するあらゆる側面について、詳しくはTilleke & Gibbins(myanmar@tilleke.com)に問合せてほしい。

本文は こちら (Myanmar Activates Trademark Courts for Impending Start Date of Trademark Law