最近苦境に立たされているポケモンを見ることがある。
ポケモン(Pokémon)は、世界的に有名な人気ゲームブランドであるため当然ながら多くのファンがいる。残念ながら、これはフリーライダー(対価を支払わないで便益を享受する者)に対処しなければならないことも意味している。
最近、ゲーム「パルワールド(Palworld)」がある種のパクリ(著作権侵害の可能性)かもしれないというニュースが流れた。これ以外でも、ポケモンはEUで商標権も守らなければならなくなった。ポケモンにとって幸いだったのは、EUIPO(欧州連合知的財産庁)に申立てた異議は楽勝であったことだ。相手方(中国企業)が考え出した名称が「Pokemo」だったからで、「Pokémon」と「Pokemo」が極めて類似しているとEUIPOが判断するのに時間はかからなかった。もちろん、この判断は驚くべきものではない。
また、有名なゲームプラットフォームである「Roblox」も商標紛争に巻き込まれた。商標「Roblock」の欧州出願がおもちゃを指定したものであることが分かって異議を申立てた。これもEUIPOによってすぐに解決された。どのようにって?当然「Roblock」の負けだ。
この2つのケースでは、商標も製品もほとんど同じだった。どちらも勝ち目がないのは明らかであったのに、なぜ出願人は商標出願を単に取り下げなかったのだろうと思うのだが、そう考えるのは、商標権者サイドの希望的観測に過ぎないのかもしれない。