4月26日、北京市高級人民法院が北京法院2025年度知的財産権司法保護10大事例を公表し、集佳法律事務所が代理人を務めた商標冒認出願および行政手続きの濫用に係る不正競争紛争事件が10大典型事例に選出された。
(選出事例8)
商標冒認出願および行政手続きの濫用に係る不正競争紛争事件
基本情報
事件番号:(2023)京0101民初3748号;(2024)京73民終1803号
原告(集佳が代理人):某甲有限公司、広東某電器公司
被告:某乙有限公司、山東某電器公司、山東某計器公司、範某
事件の概要
原告の某甲有限公司、広東某電器公司は、小型家電ブランドの商標「MORPHY RICHARDS」「摩飛」の専用使用権者である。被告の範某は、被告の某乙有限公司、山東某電器公司、山東某計器公司(以下、「3社」という)の実質的支配者である。2017年以降、範某は、3社を利用して、小型家電関連商品について「摩飛」「摩飛電器」などの原告商標に類似する複数の商標登録出願を行った。その大部分はすでに無効とされており、先に確定した有効判決においても、関連商標は「その他の不正な手段」により登録されたものと認定されていた。2021年以降、範某は、3社を通じて、原告が登録出願した「摩飛」に関する一連の商標に対し、取消し、無効審判請求および異議申立てなどの手続きを繰り返し行った。原告2社は、被告4者による上述の行為が原告の正常な事業活動を著しく妨害するものであり、不正競争行為に当たると主張した。一審法院は、3社による悪意ある商標冒認出願および原告の商標に対する大量に商標行政手続きの申立ては、信義誠実の原則に反し、明らかな主観的悪意を有するものであり、不正競争行為に当たると判断した。そのうえで、3社に対し、本件に係る不正競争行為の即時停止、影響を除去するための声明の掲載、ならびに原告の経済的損失90万元および合理的支出10万元の賠償を命じる判決を下した。3社はこれを不服として控訴したが、二審法院は控訴を棄却し、原判決を維持した。
典型事例の意義
本件は、他者の商標を悪意により冒認出願し、かつ商標行政手続きを濫用する行為が不正競争行為に当たることを認定した典型事例である。本件では、反不正競争法を適用して被疑侵害行為を規制することにより、悪意ある冒認出願および商標行政手続きの濫用という不正競争行為を効果的に抑制しており、正常な商標登録管理の秩序を維持し、公平な競争が行われる市場環境を整備するうえで、積極的な意義を有する。
