2026-06-25

マドプロ:ジャージー島が英国から独立指定へ、8月1日運用開始 - WIPO

世界知的所有権機関(WIPO)は、2026年8月1日より、マドリッド協定議定書(マドプロ)において、ジャージー島を英国(UK)から独立した個別の指定地域として運用することを発表した。これまでマドプロで英国を指定した際、ジャージー島での商標保護も自動的に拡張(カバー)されていたが、今後はこの仕組みが大きく変更される。

主な変更点(2026年8月1日以降)
* 個別指定の必要性:英国を指定してもジャージー島へは保護が拡張されなくなる。今後、ジャージー島で商標を保護するためには、新規の国際出願、事後指定、または更新時に「ジャージー島」を個別に指定する必要がある。
* 個別手数料の導入:ジャージー島の指定(新規出願、事後指定、更新)には、個別手数料が適用される。具体的な金額は確定次第、WIPOのウェブサイトで公開される予定。
* 商標の使用意図の宣言:ジャージー島を指定する際、対象となる商品・サービスについて「商標を自ら使用する、または同意を得て使用させる意図があること」の宣言が必要となる(この宣言は公式申請フォームに組み込まれる)。
* 独自の本国官庁化:ジャージー島に拠点を置く出願人は、ジャージー知的財産登録局(Jersey Registrar of Intellectual Property)を本国官庁として、直接国際出願を行うことが可能になる。

既存の「英国指定」登録に対する移行措置
2026年8月1日より前に記録された、英国を指定する国際登録の扱いは以下の通り;
* 必要な対応英国で保護が認められている場合、対応不要。WIPOが自動的にジャージー島の指定を記録する。以降、英国とジャージー島の指定はそれぞれ独立して運用される。
* 英国の拒絶理由送達期間が未満了の場合、英国が「保護認容通知」または保護を認める「最終決定」を発行した段階で、WIPOがジャージー島の指定を記録する。
* 英国で拒絶または無効となっている場合、ジャージー島の指定は記録されない。

実務上のポイント
今後は欧州・英国地域への出願戦略において、「英国」と「ジャージー島」を切り離して検討する必要がある。特に2026年8月1日以降に新規出願や事後指定を行う際は、ジャージー島での保護の要否、個別手数料の発生、および「使用意図の宣言」の要件に注意が必要だ。

本文は こちら (Procedural Changes Coming Up for Jersey, UK)