2026-06-26

EU:原産地を想起させる地理的名称を商標として登録する難しさ - Knijff Trademark Attorneys

多くの人にとって、「Småland(スモーランド)」と聞いてまず思い浮かぶのは、ビールよりもむしろIKEA(イケア)のことであろう。それも無理からぬことである。というのも「Småland」は、親たちがスウェーデン風のリビングルームやキッチンの展示を見て回り、スウェーデン風ミートボールへとたどり着く間、子供たちを遊ばせておくことができるイケアの託児スペースの名前として広く知られているからだ。

しかし、「Småland」はスウェーデン南部に位置する実在の地名である。この地域は森林、湖、そして白い窓枠を備えた赤い家々で知られている。そして、この「地理的な意味合い」こそが、最終的に「SMÅLAND」商標の出願人にとって致命的となったのだ。

「SMÅLAND」商標は、ビールとノンアルコールビールを指定商品とするものであった。これに対し、欧州連合知的財産庁(EUIPO)は、関連する需要者はこの名称を単一の企業(出願人)に帰属する出所表示としては認識せず、むしろビールが製造された場所に関するものとして理解すると判断した。すなわち、「スモーランド産のビール」という意味に受け取るというのである。

その結果、「SMÅLAND」商標は商品の原産地を表示するものにすぎないとされた。EUIPOによれば、スモーランドが主としてビールの産地として知られていないという事実は結論を左右するものではない。なぜなら、この名称はビールの原産地を表示するために取引上使用され得るからだ。 

商標として登録を受けるためには、その標識がある事業者の商品・サービスを他の事業者の商品・サービスと識別できなければならない。しかし、明らかに記述的な標識、特に本件のように関連する需要者の一部がそれを地理的表示として認識する場合には、識別力を欠くということになる。

さらに、市場において地理的名称が用いられること自体は決して珍しいことではない。EUIPOが実施したインターネット調査によれば、「SMÅLAND」という名称は、地元の飲料や醸造所に関連するものを含め、関連市場において広く使用されていることが示された。この理由からも、この名称は自社のビールがスモーランドに由来すると表示したいと考える他の市場参加者も自由に利用できる状態に維持されなければならないと判断された。

優れた地理的名称は、独特の雰囲気や原産地を想起させるがゆえに、まさに魅力的なものとなり得る。しかし、そのような名称を商標として独占しようとする者は、誰しも「商標としての使用」と「記述的な表示」との境界線にすぐさま直面することになる。その場合、独創性のあるロゴや自他商品識別力を十分に備えている企業名といった「追加的な識別要素」を伴わない限り、出願人が商標登録を受けることは極めて困難なものになるであろう。

本文は こちら (Trouble is brewing in Småland: beer trademark registration rejected)