2026-08-27

中国:不使用による「TATA」商標取消事件で逆転判決、複数商標の取消に成功 - UNITALEN

事件の概要
 第三者である蘇州博士隆智能家居有限公司(以下、「博士隆公司」という)は自社名義により「TATA」を含む複数の商標を登録した。その中には「TATAAQM」「TATAZN」「TATAZTJJ」などが含まれ、その範囲は第6類、第9類、第11類など複数の商品区分に及んでいる。集佳は、クライアントの代理人として、上述の一連の商標に対して、3年連続不使用を理由に国家知識産権局に取消を申請した。

 博士隆公司は、商標使用許諾書、被許諾人の売買契約書、銀行取引明細書および販売インボイスなどの使用に関する証拠を提出した。国家知識産権局は審査を経て取消不服審判の決定を下し、本件証拠は係争商標が指定期間に指定商品上で公然、真正かつ適法な商業上の使用が行われたことを証明するのに十分であると認定し、係争商標を維持することを決定した。一審法院も博士隆公司が提出した売買契約書およびインボイスのいずれにも商品および係争商標の表示があり、指定期間内に係争商標が表示された商品が販売されたことを証明するのに十分であり、かつ使用行為が一定の数量と規模を有し、名目的な使用ではないと判断し、係争商標の登録を維持した。

クライアントは一審判決を不服として、北京市高級人民法院に上訴した。
 北京市高級人民法院は二審判決において、第三者が提出した使用に関する証拠は「係争商標を一意に特定することができず、かつ通常の商習慣に適合しない」ことから、係争商標が指定期間に指定商品上で、真正、適法かつ有効な商業上の使用が行われたことを証明するには不十分であると認定し、第三者が登録した「TATA」を含む複数の商標を取り消した。

事件の意義
 本件では「撤三」事件における商標使用の証明基準が明確にされている。二審判決では、契約書およびインボイスの中に複数の異なる商標が同時に存在し、商標数が商品数を遥かに上回り、かつ係争商標を一意に特定することができない場合には、それらの証拠は係争商標の実際の商業上の使用を証明することができないことが明確に指摘されている。この判決基準は「撤三」事件における証拠審査基準の規範化にとって重要な参考となる価値を有する。

 また、本件は博士隆公司名義の「TATA」を含む一連の商標に対して提起された一連の取消事件である。博士隆公司は自社名義により有名ブランドに類似する「TATA」を含む複数の商標を登録したが、同社が各事件において提出した使用に関する証拠はまったく同じもので、内容にも疑義が存在し、明らかに名目的な使用の特徴が反映されたものである。本件の勝訴は、このような真正な使用を目的としない商標登録行為を効果的に牽制し、商標登録の秩序ある健全な運用を守るものとなった。

本文は こちら (集佳中国知財情報 No.240)