空港、都市観光、ビジネスパークなどでは、人々が非常に背筋を伸ばした姿勢のまま、セグウェイ(SEGWAY)に乗って、滑らかに通り過ぎていく光景が見られる。
このように著名な消費者向けブランドにとって、強固な商標ポートフォリオは価値のある資産だ。そこで、「SEGWAY」商標の権利者は、欧州連合において中国企業が登録出願した「SECVAY」商標に対して異議申立てを行った。
「SECVAY」商標は、スマートフォン、ヘッドフォン、電池、充電器、コンピュータ、カメラ用アクセサリーといった消費者用電子機器のほか、被服、履物、帽子を含む広範な商品を指定していた。そのため登録商標「SEGWAY」の指定商品とは相当な重複があった。
異議申立は成功した。欧州連合知的財産庁(EUIPO)は、「SEGWAY」と「SECVAY」について、外観上の類似度は平均的だが、称呼上は高度に類似すると認定した。両商標はいずれも6文字から成り、主として中央部分の文字が異なるにすぎない。これは、混同のおそれを排除するには不十分であり、さらに、需要者は通常、商標を並べて比較することは少なく、記憶に残る不完全な印象に依拠するからだ。
本件異議申立ては、新たな名称が著名な消費者向けブランドと称呼が類似する場合、商標登録がいかに強力な手段となり得るかを示している。異議申立ては、同一の商品についてだけでなく、類似の程度が限定的にとどまる商品についても認められた。したがって、強固な商標ポートフォリオを有するブランド権利者が適時、適切に行動すれば、類似する称呼の名称が市場に参入することを防止できる。
