スペインのGrupo Osborne(オズボーン・グループ)は、シェリーを含むワインの製造業者としてよく知られている。多くの人が独特な黒いシルエットの雄牛をあしらったロゴを知っているだろう。
雄牛のイメージはとても特徴的で、オズボーン・グループはこのロゴを積極的に保護している。そのため、別の雄牛のロゴに対して異議を申立てた。どちらのロゴも雄牛のシルエットをあしらっているが、両ロゴで雄牛の位置は異なっていて、向きも反対である。しかも、異議を申立てられたロゴは、雄牛は要素の1つで、夕日があり、全体が平鍋に入っている。またロゴには「paella del arte(芸術のパエリア)」という言葉を含んでいる。
このロゴはオズボーン・グループのロゴと類似するといえるだろうか? EUIPO(欧州知的財産庁)は「ロゴは類似していない」と判断し、異議を認めなかった。審判部も異なる見解をとらず、スペインの路上では雄牛のイメージが装飾として豊富に見られる。そもそも雄牛のイメージにそれほどの識別力がないと判じた。
本文は こちら (Two bulls)