特許庁は、毎年商標出願動向調査を行い商標出願動向に関する調査・分析を行っている。調査対象は74ヵ国・機関に直接出願された商標と各国・機関を指定した国際登録出願商標で、特に日本、米国、OHIM、英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、スイス、中国、韓国、ブラジル、ロシア、インド、メキシコの 15 ヵ国・機関を「主要各国・機関」として詳細に調査している。
調査結果によると、主要各国・機関で出願件数が最も多いのは中国で、2010年に100万件を超え、2015年には2,536,092件となっている。中国では2014年に多区分出願が認められるようになったが、出願区分数が2,835,566件で、多区分出願の利用はあまり見られない。これは、分割出願制度の不十分さや多区分出願を利用しても出願費用の割引などが適用されないことなどが要因であると考えられる。日本については、2011年には東日本大震災の影響で大きく減少し、2012年以降は概ね増加傾向を示しており、2015年は147,283件(前年比+18%)と大幅な増加となった。
平成28年度商標出願動向調査報告書(概要)は こちら