ゲーム好きの子どもを持つ親であれば誰もがよく知っているとおり、ロブロックス(ROBLOX)はデジタルゲームの分野における一大現象になっている。
オンラインのゲーム環境として始まったものが、現在では日々数百万人のユーザーを抱え、若年層の間で強固な地位を築くプラットフォーム経済圏へと成長した。このような広範な認知は、農薬およびその他の害虫駆除製品を指定商品とする、同一商標「ROBLOX」の出願に対してロブロックスが行った最近の異議申立てにおいても重要な役割を果たした。
ロブロックスが広く知られていることは確かであるが、農薬に関する商標登録を阻止できるほどの著名性を有しているのだろうか。ゲームと農薬とは明らかに無関係な分野だからだが、それにもかかわらず、異議申立ては全面的に認められた。
欧州連合知的財産庁(EUIPO)異議部は、両商品の非類似性自体は認めたものの、それは決定的な要素ではないと判断した。なぜなら、「ROBLOX」は著名商標であるため、欧州連合商標規則第8条第5項の拡張的保護が適用されるからだ。すなわち、商標の指定する分野から外れていても、フリーライド(ただ乗り)、希釈化、名声毀損に対する保護が及ぶ。
法的に重要な点は、需要者が商標間にいわゆる「リンク(連想)」を形成するか否かにある。リンクは混同を生じるかどうかに関わらず、あくまで精神上の連関で足りる。本件では、このリンクは容易に認められた。すなわち、商標は同一であり、ロブロックスの商標は独創的で識別力が強く、さらに強固な名声を有している。その結果、平均的需要者は、農薬のように全く異なる商品に接した場合であっても、即座に著名なプラットフォームとの関連を想起する。したがって、出願商標の使用は、著名商標「ROBLOX」の名声に不当にただ乗りするものと評価される。
本決定は、著名商標の保護がいかに広範に及び得るかを示している。ゲームやエンターテインメントサービスから実質的に大きく乖離した商品であっても、商標が十分に強力かつ識別性がある場合には、リンクが認められ得る。他方で限界もある。より一般的または記述的な商標や、商標間の類似性が低い場合には、このようなリンクの形成はより困難となるだろう。しかし、商標が著名で高度に識別力がある場合には、商標権者は極めて広範な保護を享受できることになる。
本文は こちら (ROBLOX vs. pesticides: what the EU says about trademark protection beyond your own market)
