2026-07-07

米国:ルイ・ヴィトン、カジノリゾートホテルに対して権利行使 - Knijff Trademark Attorneys

ルイ・ヴィトンの商品の識別方法を問われれば、ほとんどの人は、モノグラム、フローラル・モチーフ、ダークブラウンの背景にゴールドのシンボルが配されたデザインを挙げるだろう。これらの要素は、高級感、職人技、そして独占性と結びついている。

ブランド・アイデンティティを保護するため、ルイ・ヴィトンは自社のデザインを商標登録し、あらゆる形態の侵害行為に対して積極的に権利行使を行っている。この種の侵害行為は頻繁に発生しており、時には予期せぬ領域から生じることもある。
最近、ルイ・ヴィトンは米国においてメリーランド州最大級の規模を誇る大型のカジノリゾートホテル、ライブ! カジノ&ホテル・メリーランド(Live! Casino & Hotel Maryland、以下「ライブ! カジノ」)と大型不動産開発およびエンターテインメント施設の運営を行う大手企業、ザ・コーディッシュ・カンパニーズ(The Cordish Companies)を相手取り、訴訟を提起するに至った。この両社は、「The Art of Luxury」と題する販売キャンペーンを展開し、一見してルイ・ヴィトンのモノグラムを想起させるバッグを販売していた。

 

ルイ・ヴィトンは、バッグには著名なモノグラム・パターンをほぼそのまま模倣したといえるほど酷似したデザインが施されていたと主張している。顕著な相違点は本来の「LV」ロゴが「Live!」という文字に置き換えられていることであるが、中立的な第三者の立場から見ても、これは控えめなオマージュや示唆的な引用にとどまるものではなく、ルイ・ヴィトンが有する高い識別力とラグジュアリー・ブランドとしての顧客吸引力に便乗しようとする大胆な試みであったとの評価に至る可能性が高い。

訴状によると、問題となった商品は、高度に類似したモノグラム・パターンを採用していただけでなく、正規のルイ・ヴィトン製品に用いられている配色、形状、デザイン上の選択に至るまで模倣していたとされる。ライブ! カジノのバッグ・コレクションは、ルイ・ヴィトン製品をほぼそのまま再現したものになっていたという。

さらに、ルイ・ヴィトンは、これらのバッグを用いた販売キャンペーン自体が、来場者をカジノへ誘引することを目的とした意図的なマーケティング戦略であったと主張している。その結果として、ルイ・ヴィトンとライブ! カジノとの間に何らかの関連性が存在するかのような印象を与えたとしている。 

著名ブランドが築き上げたブランド・イメージは、その構成要素の一部を自社名に置き換えて自分のブランドへ「移植(translate)」できるものではない。とりわけ、その他のデザイン要素、商品の形状、取引の実態が依然としてオリジナル商品の認知度にフリーライドしている状況においては、到底認められるものではない。

本件は、商標権者に一つの警鐘を鳴らしている。ラグジュアリーな外観やイメージは確かに魅力的である。しかし、その外観の本質的部分が他人のブランドから借用されたものであれば、そのキャンペーンの行き着く先は、ショーウィンドウではなく法廷となる可能性があるということだ。

本文は こちら (Louis Vuitton goes all-in against Live! Casino)