EUIPO(欧州連合知的財産庁)と欧州不正対策局(OLAF、European Anti-Fraud Office)は、6月30日から7月1日にかけてスペイン・アリカンテにおいて合同ファレンスを開催した。テーマは「ヨーロッパの基幹インフラの安全確保:重要・高リスクセクターにおける模倣品対策(Securing Europe’s Backbone: Combating Counterfeiting in Critical and High-Risk Sectors)」で、従来のブランド品の枠を超え、航空宇宙、通信、医療、エネルギーなど、欧州の社会インフラを揺るがす「違法の製品や偽造部品」への対策が議論された。
最大の成果は、模倣品問題を単なる経済的被害ではなく、「公衆の安全」や「国家安全保障」に対する直接的な脅威として再定義した点だ。会議には、EU加盟27か国の税関当局、国際原子力機関(IAEA)や欧州連合航空安全庁(EASA)などの国際機関、ならびにハイリスクセクターにおいて事業を展開する主要な権利者を含む、50名以上の参加者が結集しました。パネルディスカッションでは、知的財産権の執行強化がイノベーション、経済成長、安全保障にどのように寄与するかが検討された。
これらの分野における模倣品問題は、単なる経済的損害にとどまらない深刻な脅威として強く指摘され、航空機、エネルギーシステム、電気通信インフラ、あるいは医療技術等に使用される偽造部品・器具は、安全でなければならない公共サービスの提供を阻害し、さらには国家安全保障上のリスクをも惹起し得るものだ。また、模倣品は組織的な国境を越えた詐欺ネットワークと結びついているケースが多く見られることから、実効性のある法執行と国際的な連携の確立が不可欠だ。
