2026-08-17

アルゼンチン:INPIが商標の無効・不使用取消手続を改正、迅速化と予見可能性の向上へ

アルゼンチン産業財産権庁(INPI)は2026年7月、商標登録の無効及び不使用による全部または一部取消について、新たな行政手続規則を導入した。2026年7月3日付決議第215/2026号により、従来の規則が全面的に置き換えられ、商標異議申立ての行政審理との整合性も図られる。この決議は2026年7月6日にアルゼンチン官報で公布され即日施行された。

今回の改正では、当事者が無効または取消しを請求する場合、対象商標に関連する主観的権利または具体的な正当な利益が侵害されることの立証義務が求められる。これにより、悪意による嫌がらせ目的の請求や乱訴を防ぐことが期待される。

無効手続については、行政上の無効請求は登録商標に対してのみ可能であり、職権による無効は、補正が不可能な重大な法的・手続的瑕疵や法律違反が発見された場合に限定された。また、異議申立ての手続中に無効を主張する場合、原則として、異議申立てを維持した上で、その行政手続内で併せて審理される。

不使用による取消しについては、取消請求時点から遡って5年以上前に登録された商標が対象となる。職権取消しについては、過去5年間使用されていないことに加え、中間使用宣誓書 (Mid-term Declaration of use)が提出されていないこと、著名商標ではないこと、関連する区分に同一商標(誓約書提出済)が存在しないことなど、複数の要件を満たす必要がある。

INPIは、今回の改正について、手続の迅速化、簡素化、予見可能性および法的安定性を高めるとともに、当事者の防御権を確保し、不必要な遅延を防止することを目的としている。新規則は施行後に開始される手続に適用されるほか、係属中の案件については経過措置が設けられている。