2026-10-27

EU:オリエント急行の商標、今度は列車そのものが対象 - Knijff Trademark Attorneys

オリエント急行は、世界で最も有名な列車の一つである。その名前を聞けば、ヨーロッパを横断する豪華列車の旅、クリスマス映画、そしてミステリー小説がすぐに思い浮かぶ。

オリエント急行は今、そのイメージを商標として登録しようとしている。欧州連合知的財産庁(EUIPO)に、濃紺の客車に金色の装飾を施した外観からなる立体商標が出願された。この客車には、「ORIENT EXPRESS」と「WAGON-BAR」の文字が表示されている。さらに、窓の上方に並ぶヨーロッパの都市の長いリストも、その構成要素に含まれている。

興味深いことに、今回保護を求めているのは、単なる名称やロゴではない(権利者は、これらについてはすでに商標登録を受けている)。そうではなく、客車全体の外観そのものが対象となっている。2026年7月10日に出願されたこの商標は、保護を求める商品・役務の範囲も広く、乗物や玩具から輸送、娯楽、宿泊・飲食関連のサービス、さらにはウェルネス関連のサービスにまで及んでいる。本出願は、現在もEUIPOにおいて審査係属中である。

立体商標は、商品等の形状や外観を保護することができるが、それは当該形状や外観が商標として機能する場合に限られる。したがって、消費者がそのデザインを、単に魅力的なデザインや機能的なデザインとしてではなく、商品・役務の出所を示すものとして認識できなければならない。今回の客車には、よく知られた文字要素と図形要素も組み込まれていることから、この要件を満たすことができるのではないかと考えられる。

今回の出願は、著名な商標が、その名称やロゴを超えて保護範囲を拡張し、ブランド全体の外観や雰囲気を商標登録によって保護しようとする取り組みの一例である。特に、特徴的なデザインが長年の使用を通じて自社の商標と強く結び付いている場合には、そのデザインがもたらす視覚的な印象全体についても、商標ポートフォリオに加える価値があるかどうかを検討する意義はある。

 

本文は こちら (The Orient Express as a trademark: now the train itself)